お金を貸すといううその話をSNSで持ちかけ、面識のない20代の女性から保証金名目で現金をだまし取ったとして、19歳の少女が警視庁に逮捕されました。SNS上で金の貸し借りを持ちかける「個人間融資」をめぐってはトラブルが相次ぎ、関係機関が注意を呼びかけています。
逮捕されたのは、住所不定、無職の19歳の少女です。捜査関係者によりますと、少女はお金を貸すといううその融資話をSNSで不特定の相手に持ちかけ、連絡してきた面識のない20代の女性から保証金名目で現金数万円を振り込ませてだまし取ったとして、詐欺の疑いが持たれています。
SNS上の「個人間融資」トラブル相次ぐ
SNS上で見知らぬ個人どうしが金の貸し借りを持ちかける「個人間融資」をめぐっては、トラブルが相次いでいます。
国民生活センターによりますと、「個人間融資」に関する相談は昨年度から増加し、保証金をだまし取られる被害のほか、違法な高金利での貸し付けや、金を借りた相手から性的な関係を要求される被害などが報告されているということです。
金融機関から融資を受けられない多重債務者だけでなく、SNSが身近な若い世代からの相談も目立っているということです。
国民生活センターや金融庁などは、こうした「個人間融資」を利用しないよう呼びかけています。
SNS上に「お金を貸します」多数
SNS上では、「お金を貸します」などと個人間融資を持ちかける書き込みがあふれています。
しかし、貸金業の登録をせずにこうした融資を行うことは違法の疑いがあり、詐欺の手口のほか高金利のヤミ金融にも悪用されています。
金融庁も対策に乗り出していて、先月からツイッター上で公式のアカウントを開設し、「個人間融資」を持ちかけるツイートに対して、「違法な疑いがある」などと公開の形式で、直接、返信しています。
返信を受けたツイートは、これまでの1か月ほどでおよそ40件に上り、削除されたものもあったということです。
国民生活センター「個人間融資の利用やめて」
国民生活センター相談情報部の飯田周作課長補佐は「手元にあるスマートフォンやパソコンなどを通じて、若者が気軽な形で借り入れをしてトラブルになるケースが相次いでいる。個人間融資を利用することはやめてほしい」と話しています。
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