メガバンクを傘下に持つ大手金融グループ3社は、新型コロナウイルスの影響で景気の先行きが不透明だとして、取引先企業の経営悪化による貸し倒れに備える費用が今年度、大きく膨らむと見ています。3社合わせた費用は1兆円を超え、先行きの厳しさがうかがえます。
大手金融グループ3社は15日、ことし3月期の決算を発表し、最終的な利益は三井住友フィナンシャルグループが7038億円、三菱UFJフィナンシャル・グループが5281億円、みずほフィナンシャルグループが4485億円でした。
このうち三菱UFJは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大をきっかけに、金融市場が動揺し海外のグループ銀行の株価が大きく下落したことから、特別損失を計上し39%の減益となりました。
今年度の業績については3200億円から5500億円の最終利益を見込んでいます。
ただ、3社とも、新型コロナウイルスの影響で景気の先行きが不透明だとして、取引先の経営が悪化して融資が貸し倒れになる事態に備える費用が大きく膨らむという見通しを明らかにしました。
三井住友と三菱UFJはそれぞれ4500億円、みずほは2000億円を見込み、3社合わせた費用は1兆1000億円にのぼり先行きに対する厳しい見方を反映しています。
銀行にとっては新型コロナウイルスの影響を受る企業の資金繰りに加えて、事業そのものをどう支援していくかも課題となりそうです。
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